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レッスル川柳掲載許諾番号21504お笑い等、ブレもありますがレッスルの話題がメイン。愛の軍団名「さばいばるだんす」当コンテンツの再利用(再転載、再配布など)は禁止しています。(c)2006 松永直己/SUCCESS


by siroichigoy

Angel Cup13日目 第二試合 小縞聡美VS渡辺智美

闘京女子プロレスは大阪に本拠地を構える中堅団体。
老若男女誰でも楽しめるわかりやすいプロレスを目標としており
団体人気は関西を中心に浸透しつつあるも
規模としてはまだまだなので所属選手はそう多くない。
その為、現状は海外団体との提携や
国内、海外問わずフリーの選手との契約での
所属選手VS外敵というマッチメイクが日々の興行の基本となっている。
その為、今日対峙する渡辺と小縞も同期ではあるが
両名ともアイドル路線の売り出しという事もあり
シングルで対戦した事は本当の新人時代に数度、そして
突発的に組まれるタッグ戦ぐらいでしか対戦がなかった。

只、普段から練習等、行動は共にすることの多い二人。
闘京女子を以前から知るものの声では当初は小縞が優勢と言われていたが
ここまで他団体の選手と対戦してきて、両名とも同ポイントで並んでいる。
この大会での印象としては両者互角、勝負を分けるのは
お互いをどこまで知っているかという事なのかもしれない。

エンジェルカップ 13日目 第二試合:シングルリーグ公式戦



「え~いっ!!」
開幕と同時に動いたのは渡辺。躊躇なく小縞の頬に張り手を入れる。
負けじと小縞は逆水平を渡辺の胸元に打ち込む。
開幕から意地とも見えるお互いの打ち合いが5・6度過ぎたあたりか
やはり自力に勝る小縞が押し込んでゆく。
「それならっ!!」
渡辺一歩下がって、間合いを取り綺麗なフォームのハイキックで奇襲!
「それならっ!!」
小縞、よろけるもお返しとばかりにショートレンジラリアットで
渡辺のマットに叩きつける。
倒れた渡辺にすぐさまエルボードロップで追撃。
もう一発!とこれは渡辺転がって回避。
起き上がった渡辺、素早くロープに走り
エルボードロップから起き上がった小縞にヒップアタック。
「きゃっ!」
クリーンヒットし後方に大きくよろけるも
その後方に飛ばされた勢いのまま走りこみ
同じくヒップアタックで反撃。
「わぶっ!」
渡辺も食らってよろける。
小縞、渡辺が走ってこないのを見て
再びロープに走りラリアットを狙うが
「たあぁぁーっ!」
渡辺、体を低く傾け腕を潜り込ませ
小縞のお株を奪うパワースラムでリングに叩きつける!
その場でのムーンサルトでフォールに行くがこれはカウント2。

動き回られるとやはり渡辺に分があると確信したか
小縞、組み付こうとするが渡辺、逆にフロントスリーパーに捕らえ
金井戦での哲を踏まえてか
素早くそのままフロントネックチャンスリードロップで反り投げる。
起き上がりに顔を狙う容赦のないバズソーキックを放つが
小縞、これは腕でブロック。その蹴り足を掴んで
「うわわっ!?」
そのまま上半身も捕らえファイヤーマンズキャリーに捕らえ
バックフリップで倒れこみマットに叩きつける。

「まだまだいくよー♪」
今度は渡辺を引き起こし、今度は高速ブレーンバスターで
渡辺のマットに叩きつけエルボードロップからフォール。
これは渡辺もカウント2で跳ね除ける。

お互いの事をよく知っている二人の攻防
受ける時は自分、相手が映えるように上手く
返し技は綺麗に決める展開に
観客の盛り上がりも高まってゆく。

一進一退の展開のまま、試合時間は10分が過ぎようとしていた。
リングでは走ってきた小縞へのカウンターのスリングブレイドが綺麗に決まった所。
そのまま小縞を引き起こして背後から関節を狙う渡辺、だが
「そのオーダー、待ってました!!」
小縞、渡辺が体を潜り込ませるより早く渡辺の頭を捕らえて
コジ・・・ダイアモンドカッターで渡辺を顎から落とす!
「うぅぅ・・・。」
顔から落とさないのはアイドル同士の配慮か、いやだけに
首、顎に集中する分ダメージはきつい。悶えながら起き上がる渡辺に
フライングニールキックを被せていく小縞。
渡辺、これを咄嗟にトラースキックで反撃。
「くっ!」
「きゃあっ!」
相打ちのような形になるが小縞は飛び掛っていた分
勢いよく胸元にまともに貰った事と
バランスが取れなかった為胸を押さえて倒れこんでしまう。
渡辺、小縞の苦悶の表情を確認してコーナーにのぼり
ムーンサルトを仕掛けるばくアピールをいれようとするが
「さ、させないから!」
なんとか立ち上がった小縞、背面を向いている渡辺に
ロープに足を掛けエルボーで飛ぶのを阻止!
しつこく打ち込んだところで渡辺が体勢を崩しコーナーにしがみつく形となる。
そこに
「ええーーーいっ!!」
素早くエプロン側に回り込んだ小縞
その渡辺に叩きつけるような形で腕を振り上げる
アイドルらしからぬ豪快なラリアットでコーナーの渡辺を刈る!!
「うう゛っ!!」
上半身からリングに叩き付けられた渡辺が頭を抱えて苦しがる。
悶えこみ起き上がらない渡辺を確認して
「よーし!これでラストオーダーでーす!!」
対照的にちゃっかり自分はコーナーに登る前にアピールを入れる小縞。
コーナーに駆け上がる小縞、だが渡辺もようやく起き上がり
「ま・・・、まだまだぁっ!!」
小縞を追いかけてコーナーに登り
フロッグスプラッシュを阻止。
このコーナー上での主導権を握ったのは

ごつっ!!

「あぅっ!」
先程頭を抱えていたにも関わらず
渡辺の窮地でのお約束になりつつあるヘッドバッドで小縞の動きを止め
2度、3度と間髪いれずに打ち込み
小縞をコーナー上に座らせ、その小縞の上に飛び乗り
「やあぁぁーーっ!!」
雪崩式のフランケンシュタイナーで投げ落とす!!
その後のフォールを2.9で返すものの立ち上がれない。

そこに渡辺がにじり寄ってきて
「ゴメン、ちょっと借りるね。」
とささやき
「みんなー♪とっておきの裏メニュー、出しちゃうよー!!」
まるで小縞おんような言い回しのアピールに
これの事か、と思っていた小縞、そんな小縞を渡辺は引き起こし
小縞の首と片足を捕らえる。
(え・・・?まさか技も?)
ファイヤーマンズキャリーへ向かう体勢に
メニューとか言ってたし、まさか自分のフィニッシュである
ファイナルオーダーまでやられるのか?と脳裏をよぎった瞬間。
「えっ・・・!!」
自分の体がぐるんと回転し、頭からリングに叩きつけられていた。
渡辺が自らの体ごと横方向に回転させて倒れこむ
ライトニングスパイラルを放ったのだ。
ファイナルオーダーとはまったく逆方向の落とし方に
(ああ・・・「裏」ってこういう事だったんだぁ。)
フォールを返そうにも力の入らない小縞は
同期のこんな大舞台での試合度胸と目立つ為の執念に
悔しさ半分、半分感心しながら3カウントを聞いた。

×小縞聡美(16分16秒 ライトニングスパイラル→片エビ固め)渡辺智美〇
by siroichigoy | 2010-08-31 04:39 | レッスル・企画物