Angel Cup6日目 第二試合 渡辺智美VSキューティー金井
2010年 08月 17日
「や、やっと安心してリングに上がれるよ~。」
龍刃道場の控え室にて、金井が安堵の混じった口調で呟く。
「安心してって、どういう事よ?」
永原が問いかけると、
「ああ、今日の対戦相手の事でしょ。闘京女子だっけ?
あそこ二人ともアイドルレスラー出してきてるじゃない。」
レイが悟ったように金井の心を代弁する。
金井が心情を漏らすのも無理はなくもない。
初の対抗戦、かつこれまでの対戦相手や経過にも
大きなトラウマを植えつけられかねない初戦に
そんな不安の中挑んだ翌日のディアナ戦。
その後も大型ヒールレスラーの朝比奈戦
独特のオーラを持つ鏡戦と
気を抜く・・・というには語弊があるが
リラックスして挑める試合が
一つもなかったのというのは事実である。
「本当なら、相手に左右される事無く上がってもらわないと困るんだが・・・
金井はまだ仕方ないか。安心できるからって気を抜くんじゃないぞ。」
「はい、越後さん!QT頑張っちゃいます♪」
エンジェルカップ 6日目 第二試合:シングルリーグ公式戦
張り手の応酬で始まった試合。
先にこの均衡を破ったのは渡辺。
ゴッ!
「きゃん!」
渡辺のヘッドバッドが炸裂。
鈍い音と共に金井がのけぞる。
逃さまいと金井の首をとってもう一発、二発と
打ち込んでいく。
「痛った~い!!放してよ~!」
渡辺を突き飛ばすように両手で押して
渡辺から離れた金井がロープに走って
ヒップアタックで反撃。
「そんな貧相なスタイルなヒップアタックなんて、
全然効かないんだから!」
渡辺もお返しとばかりにヒップアタックを返す。
「むぎゅっ!!」
技のスピードや形はそんなに変わりがないが
やはりスタイルの差(笑)か、金井
後方によろけて尻餅をつく。
渡辺、素早く後ろに回り込んで腕をとり
チキンウィングフェイスロックを仕掛ける。
「んーーーーっ!!んーーーーっ!!」
これをじたばたともがきながら
なんとか足をロープにかける。
起き上がった金井、ようやく反撃
素早く組み付き勢いをつけた高速ブレーンバスターを
一発、二発と連続で投げつける。
しかし勢いに乗って判断が甘くなったか
三度目を狙いにいった所をフロントスリーパーに捕らえられ
そのままDDTで叩きつけられる。
そして起き上がりに重ねて
「・・・え?ぴゃぅっ!!」
渡辺、トラースキックで金井の鎖骨付近を蹴り上げる。
これに一瞬、呼吸が止まったのか
首を押さえて咳き込む金井。
そこに容赦なくスリーパーを被せてくる渡辺。
この流れで大分体力を奪われたのか
かなり動きが鈍ってしまった金井は
ノッてきた渡辺の関節技の格好の餌食となってしまい
スリーパーやコブラツイスト等で
逃げては捕らえられの繰り返しで散々痛めつけられる。
「ふ、ふぇぇぇぇ・・・。」
その目には今にも決壊してしまいそうなほど涙が溜まっていた。
なんとか組み付かれまいと逆水平、張り手やソバットを打つが
スタミナも奪われ、視界も涙で十分でない攻撃が当たるはずもなく
空振った隙をつかれ、またもフロントスリーパーで絞められてしまう。
「く、くる・・・ぴぃ・・・。ふぇ、ふぇ~~~~ん!!」
ついに金井、涙腺が決壊。泣き出してしまう。
(ありゃりゃ、泣いちゃった・・・。
ちょっと、やり過ぎちゃったかな・・・。)
金井の反応が面白い+いつもはあまりこんなに自分主体で
試合を組み立てるれる事がなかった為、ついつい調子に乗りすぎたのか。
観客席からのいつもと違った方向での注目に
少々たじろいでしまう。
(あ、あれ?何!?この、アウェーな感じ?
早く決めちゃわないと。)
などと、観客の反応に気をとられている間に
「ぐすっ・・・。QTだって・・・QTだってぇ・・・!」
金井、両腕を渡辺の腕ごと腰へと抱きこみ
「QTだって、やれるんだからぁ~~っ!」
「へっ?う、嘘っ!?」
泣き声で、声が半分裏返っての
叫びながらのノーザンライトスープレックス!!
元々に受身の取れない技、加えて完全に油断していた渡辺。
自分の身に何が起こったのかわからないまま、まともに貰ってしまう。
肺から空気が押し出され、腰を打ったか下半身にも力が入らない。
1・・・2・・・・・・3!!
「ふ、ふぇ?勝ったの?私?」
見事に決めた本人、無我夢中だったのか
レフェリーに言われてようやくブリッジを解く。
「や、やった、やったよ~♪みんな~、ふぇぇ~~ん。」
今度は安堵からか、逆転勝利とも見える展開への嬉し泣きか
勝ち名乗りを受け、観客の声援を受け、それに答えながら泣く金井。
×渡辺智美(12分11秒 ノーザンライトスープレックスホールド)キューティー金井○
龍刃道場の控え室にて、金井が安堵の混じった口調で呟く。
「安心してって、どういう事よ?」
永原が問いかけると、
「ああ、今日の対戦相手の事でしょ。闘京女子だっけ?
あそこ二人ともアイドルレスラー出してきてるじゃない。」
レイが悟ったように金井の心を代弁する。
金井が心情を漏らすのも無理はなくもない。
初の対抗戦、かつこれまでの対戦相手や経過にも
大きなトラウマを植えつけられかねない初戦に
そんな不安の中挑んだ翌日のディアナ戦。
その後も大型ヒールレスラーの朝比奈戦
独特のオーラを持つ鏡戦と
気を抜く・・・というには語弊があるが
リラックスして挑める試合が
一つもなかったのというのは事実である。
「本当なら、相手に左右される事無く上がってもらわないと困るんだが・・・
金井はまだ仕方ないか。安心できるからって気を抜くんじゃないぞ。」
「はい、越後さん!QT頑張っちゃいます♪」
エンジェルカップ 6日目 第二試合:シングルリーグ公式戦
張り手の応酬で始まった試合。
先にこの均衡を破ったのは渡辺。
ゴッ!
「きゃん!」
渡辺のヘッドバッドが炸裂。
鈍い音と共に金井がのけぞる。
逃さまいと金井の首をとってもう一発、二発と
打ち込んでいく。
「痛った~い!!放してよ~!」
渡辺を突き飛ばすように両手で押して
渡辺から離れた金井がロープに走って
ヒップアタックで反撃。
「そんな貧相なスタイルなヒップアタックなんて、
全然効かないんだから!」
渡辺もお返しとばかりにヒップアタックを返す。
「むぎゅっ!!」
技のスピードや形はそんなに変わりがないが
やはりスタイルの差(笑)か、金井
後方によろけて尻餅をつく。
渡辺、素早く後ろに回り込んで腕をとり
チキンウィングフェイスロックを仕掛ける。
「んーーーーっ!!んーーーーっ!!」
これをじたばたともがきながら
なんとか足をロープにかける。
起き上がった金井、ようやく反撃
素早く組み付き勢いをつけた高速ブレーンバスターを
一発、二発と連続で投げつける。
しかし勢いに乗って判断が甘くなったか
三度目を狙いにいった所をフロントスリーパーに捕らえられ
そのままDDTで叩きつけられる。
そして起き上がりに重ねて
「・・・え?ぴゃぅっ!!」
渡辺、トラースキックで金井の鎖骨付近を蹴り上げる。
これに一瞬、呼吸が止まったのか
首を押さえて咳き込む金井。
そこに容赦なくスリーパーを被せてくる渡辺。
この流れで大分体力を奪われたのか
かなり動きが鈍ってしまった金井は
ノッてきた渡辺の関節技の格好の餌食となってしまい
スリーパーやコブラツイスト等で
逃げては捕らえられの繰り返しで散々痛めつけられる。
「ふ、ふぇぇぇぇ・・・。」
その目には今にも決壊してしまいそうなほど涙が溜まっていた。
なんとか組み付かれまいと逆水平、張り手やソバットを打つが
スタミナも奪われ、視界も涙で十分でない攻撃が当たるはずもなく
空振った隙をつかれ、またもフロントスリーパーで絞められてしまう。
「く、くる・・・ぴぃ・・・。ふぇ、ふぇ~~~~ん!!」
ついに金井、涙腺が決壊。泣き出してしまう。
(ありゃりゃ、泣いちゃった・・・。
ちょっと、やり過ぎちゃったかな・・・。)
金井の反応が面白い+いつもはあまりこんなに自分主体で
試合を組み立てるれる事がなかった為、ついつい調子に乗りすぎたのか。
観客席からのいつもと違った方向での注目に
少々たじろいでしまう。
(あ、あれ?何!?この、アウェーな感じ?
早く決めちゃわないと。)
などと、観客の反応に気をとられている間に
「ぐすっ・・・。QTだって・・・QTだってぇ・・・!」
金井、両腕を渡辺の腕ごと腰へと抱きこみ
「QTだって、やれるんだからぁ~~っ!」
「へっ?う、嘘っ!?」
泣き声で、声が半分裏返っての
叫びながらのノーザンライトスープレックス!!
元々に受身の取れない技、加えて完全に油断していた渡辺。
自分の身に何が起こったのかわからないまま、まともに貰ってしまう。
肺から空気が押し出され、腰を打ったか下半身にも力が入らない。
1・・・2・・・・・・3!!
「ふ、ふぇ?勝ったの?私?」
見事に決めた本人、無我夢中だったのか
レフェリーに言われてようやくブリッジを解く。
「や、やった、やったよ~♪みんな~、ふぇぇ~~ん。」
今度は安堵からか、逆転勝利とも見える展開への嬉し泣きか
勝ち名乗りを受け、観客の声援を受け、それに答えながら泣く金井。
×渡辺智美(12分11秒 ノーザンライトスープレックスホールド)キューティー金井○
by siroichigoy
| 2010-08-17 22:24
| レッスル・企画物